形勢が悪くなったとき、すぐ諦めていませんか?

 

だとしたら非常にもったいないです。

 

相手は将棋の神様なんかじゃないので、いつかは間違えます。

 

その隙をつければ勝つことができますよ!

 

この記事で紹介する勝負術を身に付ければ、必ず逆転王になれます!

 

今回は私の奨励会での対局を使って、

実際にどういう手で逆転勝利したのかを見ていきます。

 

次の一手方式で3問用意しました。

「将棋ソフトの検討手にはない手だけど、人間には効果のある手」

こんな手も出てきますのでぜひ最後まで見ていってください(^^)

 

第1問 作戦負け(評価値-300)

 

 

先手が私。相手の雁木に対し棒銀で攻めようとした結果、

完全に受け止められて作戦負けです。

次の△4二角から角交換されるとまずいですね。

△2七角、△2八角などが受かりません。

 

まず直観で指したくなる手は▲3五歩ですが、

敵の固いところを攻めている上に、

銀交換のあと△2七銀から飛車を苛められそうです。

 

逆転術 一の型 方向転換

 

攻めが上手くいかないときに意識するべきなのは方向転換。

この局面のように駒の偏った布陣は反対側に隙が生まれがちです。

さてどう指しましょうか?答えは下に↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲7五歩です!

 

 

 

もうおわかりかと思いますが、ここから三間飛車にしていくんです。

 

正解図から

△4二角▲7六飛△9四歩(1)▲6六角△5四飛(2)▲3七銀(第1図)

 

(1)次の▲7四歩△同歩▲9五角を防いでいる

(2)△5四飛以外は▲7四歩から飛車交換して先手良し

 

第1図

 

と進みました。

最後の▲3七銀もまた重要な一手で、これを指さないと銀が遊び駒になってしまいます。

評価値はまだ後手に触れていましたが、対局しているときは盛り返したなと思っていました。

このあとは▲4六歩からちょっかいを出して徐々に優勢に。

最後は何とか勝ちきりました。

 

  • 攻めが上手くいかないときは方向転換
  • 遊んでいる駒を使う

 

この問題はこの二点が重要でした。

ちなみに遊び駒の活用方法については、こちらで解説しているので合わせてご覧ください!
【駒落ちから学ぶ】駒の正しい使い方

 

 

 

 

第2問 不利(評価値-600)

 

 

次は香落ちからの出題です。上手側が私ですね。

(局面の都合上、上手が先手番表記されています)

 

現状は相手の飛車先突破が約束された状態。

▲9五歩や▲7四歩と指したい局面ですが、その一歩がありません。

かといって▲1六歩は△8七成香から飛車を成りこまれて攻め合い負けしそうです。

 

逆転術 二の型 筋悪

 

普通の手ではダメor普通の手がない、

そういう場合は筋の悪い手で相手を惑わすことが重要になってきます。

それを聞いてすぐ持駒の銀を持った方、なかなかお強いですよ。

 

正解は下↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲3二銀!

 

いかにも筋悪ですよね(笑)

普通は成立しない手ですが、この場合は有効です。

 

桂と歩の両取りなのでまず考えられるのは△1二銀ですが、

それだと▲1六歩と突かれます。

今度は銀を手放しているので攻め合いはこちらに分があります。

 

本譜は△8七成香でしたが、以下

▲2三銀成△9八飛成▲1三成銀△同香▲4五歩△7八成香

▲4六角△6四銀に▲7四歩(第1図)△同歩▲3二角と指して逆転しました。

 

第1図

 

途中の▲4五歩は大事な一手です。

これにより自陣の遊び角が一気に働き駒になりました。

 

最後の▲7四歩も大事な一手です。

相手の次の狙いは△8七竜なので、先に▲7四歩△同歩と飛車の逃げ道を作ってから

▲3二角を打てば手順に攻めをつなげられます。

 

  • 筋の悪い手で相手を惑わす
  • 大駒の働きを良くしておく

 

 

 

 

第3問 敗勢(評価値-2000以上)

 

 

現局面は△8二竜と回ったところ。

先手が私で、このときすでに一分将棋でした。

 

すぐには形勢がわかりづらいですかね。

とりあえず飛車取りなので▲7二金と詰めろ竜取りをかけてみますか。

 

すると、どうなるか。

 

 

(長いのでスルーしてくださって構いません)

△6八金▲同金△同成桂▲同玉△8八竜▲7八金△7七角

▲5八玉△7八竜▲4七玉△3六金▲同玉△3五歩▲2六玉

△2八竜▲3五玉△4四角成▲3六玉△3五金▲4七玉△4六金

▲同玉△4五香▲5六玉△2六竜▲6五玉△5四馬▲7五玉△7六竜(詰み上がり図)

 

詰み上がり図

 

なんとピッタリ詰まされてしまうんです!もちろん読めていませんでしたが(笑)

終盤戦は気を抜くとすぐこういう頓死を食らうので、

常に「次は詰まされるんじゃないか」という意識を持つようにしましょう。

 

 

 

ということで最初の局面に戻ります。

つまりここは飛車取り&詰めろだったわけですね。

先手、絶体絶命のピンチです。

 

逆転術 三の型 攻防手

 

こういう局面では一手で形勢を覆すことのできる手が要求されます。

そういうとき、頻繁に使われるのが攻防手。

文字どおり攻めにも受けにも効く一手です。

 

この問題なら、詰めろをほどきながら飛車を取らせない一手ですね。

 

 

 

答えは↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲8四桂!

 

△同竜は▲4二銀以下詰み、△7一竜も▲4二銀以下詰み。

これでなんとか一時をしのげました。

実戦はここから△同銀(1)▲7七飛成(2)△7三香▲7四桂と進み、

きわどいながらも勝ちきりました。

 

(1)△8三角は▲5六角でギリギリ勝ち

(2)▲7二金は△6八金以下詰み

 

今回は運よく攻防手が逆に決め手になりました。こういった例は少ないです。

「良さそうな攻防手だけど、ギリギリ効いていない」

このパターンが普通かと思います。

 

ですが形勢の悪いときに限り、そういう手を指してみてください。

それがハッタリだったとしてもいいです。

「この手、上手いでしょう」感をかもしだせば、

たとえそれが悪手でも相手の間違える可能性は高くなりますから。

 

  • 攻防手を常に探す
  • 相手に「間違えたら負けるぞ」というプレッシャーをかけ続ける。

 

最後に

 

将棋の強い人は逆転の仕方が上手いです。

普通なら諦めてしまうところからでも勝負手を連発して相手を惑わせてきます。

こうした勝負術がすごい棋士と言えば、羽生善治先生に藤井聡太先生ですね。

 

もうダメかと思ってもそこからトリッキーな一手で一気に這い上がる。

それを才能の域と言う方もいるかもしれません。

 

ですが私たちにもそうなるチャンスがあります。

一体どうすればいいのか、というとそれは単純で、

 

「絶対に勝ちたい」という気持ちを持って、

勝ちにつながる手(相手のミスを誘う手)を指し続けることです。

 

投了するまでは負けじゃありません。

くどいようですが、最後まで諦めずに全力で戦ってください!

 

 

以上、【奨励会員の逆転術】でした!

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