今回は前回の続きで、振り飛車を撃破するための戦法をお教えします!

2019年8月1日~2020年3月31日までの公式戦のうち、

『モバイル中継』で配信されたものを調査してきました!

今回は四間飛車向かい飛車編です。

 

前回は三間飛車中飛車編を書いているのでそちらも併せてぜひ!

 

前回の記事はこちらから↓

振り飛車を倒すのに有効な戦法一覧

 

それでは見ていきましょう!

 

 

 

四間飛車

 

調査局は73局。

 

第1位 穴熊 17勝13敗

 

四間飛車に一番勝ちやすいのは穴熊でした!

やはり穴熊は偉大ですね(笑)

でも、ただ穴熊に組めばいい、というものではありませんよ!

 

穴熊

 

局面をご覧ください。

これは最近流行っている穴熊の形です。普通の穴熊と何が違うかわかりますか?

 

答えは9筋にあります。

 

将棋を勉強している方はどこかで学んだことでしょう。

「穴熊側の端歩は突くな」と。

これは端攻めを食らいやすくなるからです。

 

でも現代将棋で穴熊に組もうと思ったら、9筋を突かないと組めません。

なぜでしょう?

それは逆に端攻めを食らってしまうからです。

 

2000年より少し前、穴熊は『藤井システム』という

強力な穴熊封じの出現によって幾度も狩られてきました。

それ故に居飛車党は数年前まで穴熊を避け、別の囲いを指さざるを得ませんでした。

『藤井システム』成功の図

 

藤井システムは図のように△8五桂~△9七桂成と攻めてきます。

それならば▲9六歩で歩を取らせなければいいじゃないか、そういう発想に至ったんです。

これが対四間飛車において穴熊が復活した理由です。

やはり穴熊は超がつくほど固いのでノーリスクで組めればかなり勝ちやすくなります。

それはこの勝率が示していますね。

 

第2位 ミレニアム 8勝6敗

 

第2位はミレニアム!

それもそのはず、

ミレニアムは四間飛車と非常に相性の良い囲いです。

なぜそう言えるのかというと、

対四間飛車でのミレニアムは3筋の歩を突くことができるからです。

ミレニアム

局面をご覧ください。

三間飛車の場合は早くに△3五歩と突いているので、

▲3六歩~▲3七桂と活用することができませんが、四間飛車はそれができます。

 

ここから▲4六歩、▲4五歩と指せば居飛車不満なしと言えるでしょう。

ミレニアムは自分から攻められないことが弱点なので、

仕掛けのできる対四間飛車でのミレニアムは非常に有力です!

 

第3位 左美濃 5勝4敗

 

左美濃が3位に入りました。一つ勝ち越しでしたね。

ですが全体的に居飛車側が序盤で苦労している印象を受けました。

もともと四間飛車に対して左美濃は相性が悪いとされています。

 

理由は△3三の角が▲8八の玉を直射しているからです。

四間飛車側から猛攻撃を受ける可能性は高いでしょう。

なので棋士は左美濃の組み方をいろいろ工夫して対抗しています。

 

例えばこれ。

 

左美濃

 

端の位を甘受し、早めに6筋の位を確保していますね。

こうすることで四間飛車側からの攻めを封じているんです。

と言っても四間飛車側は6筋を突かれてしまうと

駒組みを発展することができなくなるので、仕方なく暴れてきます。

居飛車側はそれにうまくカウンターを合わせられるかという勝負になりますね。

 

このように左美濃に組む際は何かしらの工夫が必要です。

 

第4位 急戦 3勝3敗 と 天守閣美濃 1勝1敗

 

第4位は五分だった急戦と天守閣美濃です。

 

急戦は昔ながらの斜め棒銀が多かったです。

天守閣美濃も昔と特に形の変化はありません。

なので今回は紹介を省きますね。

形のわからない方は検索すればすぐ出てきます。

 

どちらの戦法も昔からある定跡を果てしなく追う将棋だったので、

見ていて懐かしかったです(^.^)

 

第5位 elmo囲い 1勝2敗

 

どうやら四間飛車にはあまり通じないようです。

理由は局面のように△3二銀型で待機されたとき、

elmo囲い

 

▲4六銀と出ると△4五歩で仕掛けを封じられてしまうからです。

仮に△4三銀と上がっている形でも

飛車が4筋にいるので△4五歩から反発されやすいですね。

 

elmo囲いは出た当初、物凄い盛り上がりを見せましたが、

今は下火となっているようです。(プロ界では)

 

その他 8勝1敗

 

その他には1局以下の戦型が含まれます。

この中には右四間飛車5筋位取り糸谷流右玉などがありました。

どれも自由度の高い戦法なので一度、指してみてはいかがでしょう?

 

 

 

向かい飛車

 

調査局は16局。

向かい飛車の対局があまりなかったこともあり、調査局は少ないです。

 

 

第1位 左美濃 3勝1敗

 

一番向かい飛車に勝ちやすいのは左美濃でした!

そうですね、これは予想通りでした。

最近は、

「向かい飛車には左美濃」

という教えもあるので、ある意味妥当な結果と言えます。

なぜ左美濃が良いのかというと、向かい飛車の急戦に対応できるからなんです。

 

下の図をご覧ください。

向かい飛車は基本的に△3二金~△2四歩と攻めてくるのですが、

そのとき穴熊だと

 

 

 

こうなり、

左美濃だと

 

 

この形になります。

 

安全度が全然違いますよね。

おまけに左美濃だと▲4六歩と突く余裕もあるので、

向かい飛車側の角が動いたときに▲4五歩と攻めていけます。

 

△2四歩から攻めてこなければ、

このまま腰掛け銀にしたり▲3六歩から桂を活用して

攻めの形を早めに作ってしまいましょう。

 

▲4六歩に代えて▲3六歩と突く将棋も多いですね。

いずれにしろ、向かい飛車の急戦に備える意識が大切です。

 

第2位 位取り 2勝1敗

 

これは少し意外でした。というのも位取りは昭和の戦法です。

終わった戦法というわけではありませんが、

頻度は50局に1回見れるかどうかのレベル。

 

確かに昔は

「向かい飛車には5筋位取り」

という教えがありました。

 

位取り

 

このように厚い形になるので有力な戦法に間違いはないのですが、

その分、玉が薄いので避けられることが多くなっていきました。

 

5筋位取りをうまく指しこなすコツは「軽い攻めをしない」ことです。

銀が独りでに攻めていったり、歩を意味もなく突き捨てたり。

そういう手を指してしまうとせっかくの陣形が台無しになってしまいますので

金銀はゆっくり押し上げて、

攻めるときは5筋のラインをキープしながら攻めるようにしてください。

 

その他 3勝6敗

 

その他の中には穴熊天守閣美濃急戦などがありましたが

どれもあまり力を発揮できていませんでした。

絶対に悪い戦法というわけではないんですけどね。

新工夫もいくつか見受けられましたし。

 

まとめ

 

四間飛車に勝ちやすい戦法・囲い

 

1位 「穴熊」

2位 「ミレニアム」

3位 「左美濃」

4位 「急戦」と「天守閣美濃」

5位 「elmo囲い」

 

向かい飛車に勝ちやすい戦法・囲い

 

1位 「左美濃」

2位 「位取り」

 

 

これはあくまで数値です。

前回も言いましたが、将棋は結局終盤勝負なので。

 

好きな形で指して頂いて構いませんが、

もしこの記事を読んで「この戦法、指してみようかな」と

新たなチャレンジに繋がってくれれば嬉しいです。

 

以上、振り飛車を倒すのに有効な戦法一覧(2)でした!

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