将棋界は前より活気付き、将棋人口は増えています。
そういう中で、
「将棋の棋士を目指したいなー」と思った方はいるでしょう。
そんな将棋ファンの方々に向けて、
今回はどうやったら棋士になれるのか、について解説していきます。
全部で2つあるので順を追って解説していきますね。
奨励会
奨励会は東京と大阪にあるプロを育成する機関です。
ほとんどのプロ棋士がこの奨励会から棋士になっていますね。
奨励会は「プロ棋士の登竜門」と呼ばれており、
奨励会に所属すれば10人~20人に1人がプロ棋士になれると言われています。
ですが将棋好きなら誰でも入れるというわけではありません。
年に一度の試験に合格しなければ奨励会に入会することができないんです。
さらにその試験を受けるのは全国から集まったアマチュアの強豪、9割以上が小学生中学生。
奨励会には何歳までにプロにならなければいけない、という制限があるので、
早いうちからプロ棋士を志さなければいけないんですよ。
奨励会は7級~四段まであります。
入会するとまずは6級(アマ四段~アマ五段程度)から始まり、
四段になれば晴れてゴール(プロ四段)となります。
上がる方法はただ勝つしかありません。
結果がすべてという何ともシンプルな世界ですが、
この世界で多くの少年少女が切磋琢磨しています。
将棋だけでなく、礼儀や将棋関係の仕事もしっかりこなす必要があるので、
将来のための社会勉強にもなりますね。
もしあなたorあなたのお子様が中学生以下であれば奨励会を目指した方が良いでしょう!
プロ編入試験
2020年2月25日にYoutuberの折田翔吾さんがプロ編入試験に合格しました。
このことは多くのメディアに取り上げられましたね。
実はこの制度が認められたのは割と最近のことで、
それまでは明確な規定がありませんでした。
ですが近年、アマチュアが公式戦でプロに勝つことが増えたためにこの制度が設けられたんです。
奨励会とは違って年齢制限は無く、
一つずつ地道に段級を上げていく必要もないのですごく魅力的ですよね。
しかも試験内容は新人棋士5人と指して3勝すれば合格という、いたってシンプルなもの。
ただこの試験、やはり誰でも受けられるものではなく、
「プロ公式戦で10勝以上、かつ6割5分以上の成績を収めたアマチュア」
と細かく定められています。
プロ公式戦に出る権利はアマ大会優勝などによって手に入れられます。
大会はほとんど誰でも出ることができますし、将棋ファンには夢のある話ですよね☆
もしかしたらあなたも公式戦出場できるかもしれませんよ!
それぞれプロになるまでにかかる年数
奨励会はプロになるまで大体5年~15年ほどです。
アマチュア時代を含めたらもうプラス5年といったところでしょう。
10才~15才の入会が多く、
26歳までにプロになれなければ強制退会という規定があるので
そのくらいの年数はかかりますかね。
最速2~3年で奨励会を抜けることもありますが、
かの有名な藤井聡太七段でも4年はかかっているので
軽く10年は見積もっておきましょう(笑)
一方、編入試験ですが、こちらは全く予測がつきません。
将棋を始めて数年で結果を出す人もいますし、
何十年かけて権利を得る人もいます。
その人の努力次第と言えるでしょうね。
どっちの方がプロになりやすい!?
結論から言いますと、奨励会の方がプロになりやすいです。
とんでもなく険しい道ですが一歩ずつ確実に段級を上げていけるところがメリットです。
(その分降級システムがあるのはデメリットですが)
毎月必ず例会で将棋が指せますし、
記録係などの仕事を通じてプロ棋士の先生と仲良くなり、棋士同士の研究会に呼んで頂けることもあります。
奨励会に専念するあまり、学業がおろそかになったり、
青春を謳歌することができなくなったりするかもしれません。
ですがその分、今後の人生で二度とないような経験が多くできるので奨励会はおすすめです。
プロ編入試験は「3勝すれば合格」という部分だけ見れば簡単にも思えますが、
資格を得るために多くの棋士やアマ強豪に勝たなければならず、
実際に資格を得るのは全国トップレベルのアマチュアか元奨励会員です。
先ほど紹介したYoutuberの折田さんも元奨励会三段の実力者です。
「自分は高校生以上だから奨励会は入れないし、プロ編入試験もハードル高いしな・・・」
そう思っている方には奨励会三段・初段の編入試験があるのでそちらをおすすめします。
まとめ
- ・一歩ずつ確実にプロに近づきたい人は奨励会
- ・一か八かにかけたい人は編入試験
- ・どちらにしても年数はかかる。
プロ棋士への道は険しいですが、
本当に将棋が好きな方ならいつかきっと棋士になれますよ!
「好きこそ物の上手なれ」です!(^-^)
以上、プロ棋士になるための二つの道でした!